【解説】
昨年12月15日の「会長声明」をめぐって、執行部会の中で八木氏が「裏切り者」扱いされて、追及され、孤立していくのと並行して、事務局の実態を八木氏に訴え、宮崎氏の事務局復帰を願って行動した若手事務局員たちが、藤岡副会長から文書攻撃を受けるという事態が発生していました。
昨年12月15日、「会長声明」実行のために八木氏とともに事務所に赴いた藤岡氏に対して、F事務局員は「執行部は人間を大事にしていないのではないか」と発言しました。すると、それから一ヶ月近くもたった今年1月10日、突然、藤岡副会長はこれを問題視しはじめ、会長に無断で、しかも、すでに解散された「事務局再建委員会」の名をかたって、F氏を始めとした若手事務局員に詰問状を送りつけ、一両日中に回答せよと迫ったのです。今日、ご紹介する資料は、その時の藤岡氏の詰問状と事務局員たちの回答です。
これは藤岡氏の異様さを関係者に深く印象づけた出来ごとでした。何故、一ヶ月近くもたってから突然問題視しはじめたのか? 何故口頭ではなく、文書を送りつけ、文書での回答を求めたのか? 何故、一両日中という短い期限を切ったのか? 相手の業務や迷惑を一切考えなかったのか? 何故、会長に相談しなかったのか? 何故、「事務局再建委員会」などという既に存在しない肩書きを使ったのか? 副会長が平の事務局員に質問状を送りつけるなどという前代未聞の行為を異常だとは思わなかったのか?等など。
それだけに、藤岡氏が事務局員たちの回答を受けて書いた「貴重な資料とさせていただきます」という言葉は、事務局員の間に、これから何をされるか分からないという恐怖心を呼び起こさずにはおきませんでした。
☆ ☆ ☆
●(資料1)平成18年1月10日付「藤岡信勝氏のF事務局員に対する詰問状」
F 様 平成18年1月10日
新しい歴史教科書をつくる会副会長
事務局再建委員会
藤岡 信勝
F氏の発言についての質問
副会長ならびに事務局再建委員会の一員として、事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針を考える参考にするため、次の質問にお答え下さい。
(1)去る12月15日、午前10時、八木会長と私が引き継ぎのためつくる会事務所に赴きました。そのとき、貴殿は、執行部のやり方は非人間的である、または人間性に欠陥があるという趣旨の発言をしました。これは執行部に対する見逃せない侮辱発言です。そこで伺いますが、それは具体的にはどういう事実を指すのですか。あなたの道徳的非難の根拠を教えてください。
(2)執行部にそういう問題があるとすれば、その最大の責任者は会長である八木秀次氏であるということになります。ところが、あなたは口を極めて道徳的な非難をされたその八木会長と、その日の夜から連れ立って中国旅行に出かけられました。その旅行は、もともとあなたが企画・提案したものだそうです。そこで伺いますが、八木会長は、人間性に欠陥のある執行部から除外されるのですか。そうだとすれば、その判断は誰のどういう情報に基づくものですか。
(3)つくる会の事務局勤務員が、会長、副会長、理事、監事などの会の役員人事に口出しすることは不適切な行為だと思いますか、それとも別の考えをお持ちですか。お考えをお聞かせ下さい。
(4)貴殿は12月末に事務局を退職し、郷里に帰られると伺っていました。ところが、1月20日まで勤務を延長されました。それは、会長または事務局長の懇願によるものであるという以外に考えられないものですが、一体、どのような理由で引き留められたのですか。
恐れ入りますが、以上の4項目について、回答は項目別に、文書で、12日正午までに、[藤岡氏の自宅の電話番号]までファックスにてお願いいたします。
(以上)
●(資料2)平成18年1月11日付「F事務局員の回答」
平成18年1月11日
藤岡 信勝 様
新しい歴史教科書をつくる会
事務局 F
まず初めに、個人間でこのようなやり取りがあることは組織として異常な状態だと考えます。それに加え、現在私は事務局での残務整理や引継ぎ等の業務で多忙な状況でお答えする時間的余裕がございません。以上の理由から文書による回答は控えさせていただきたく存じます。また、「事務局再建委員会」は12月15日の時点で解消されたものであると認識していますので、その点でも同様です。
質問内に誤解があるようですので、事実と異なっている点について訂正させていただきます。(1)に関して、私は当日「執行部は人間を大事にしていないのではないか」という趣旨のことを申し上げました。内容についてもその時申し上げた通りです。よって、「執行部のやり方は非人間的」、「執行部の人間性に欠陥がある」という趣旨の発言はしておりません。お聞き違いであろうかと思います。
尚、ご質問やご不明な点については、16日(月)の理事会には伺いますので、会議の前後にでも直接お尋ねいただければ幸いです。
最後に、尊敬する藤岡副会長とこのような形のやり取りをしなければならないことを大変残念に思います。今回の文章を見て私は本当に残念であり、ショックでした。このようなやり取りは事務局員の士気を下げ、相互不信感を招き、ひいては事務局の機能不全に陥ることを心から危惧しております。本来であれば、面と向かい、コミュニケーションを取ることが必要であり、それが相互信頼を築く人間関係だと私は信じます。そのことがつくる会の発展につながると思います。私達は私怨ではなく、教科書改善を通した教育の改革、日本の建て直しにこそ全力でエネルギーを注ぐべき時であると考えます。
以上
●(資料3)平成18年1月11日付「藤岡信勝氏の的場・土井・高橋各事務局員に対する詰問状」
的場 大輔 様 平成18年1月11日
(土井、高橋宛も同文)
新しい歴史教科書をつくる会副会長
事務局再建委員会
藤岡 信勝
F氏の発言についての質問
副会長ならびに事務局再建委員会の一員として、事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針を考える参考にするため、次の質問にお答え下さい。
(1)去る12月15日、午前10時、八木会長と私が引き継ぎのためつくる会事務所に赴きました。そのとき、F氏は、執行部のやり方は非人間的である、または人間性に欠陥があるという趣旨の発言をしました。これは執行部に対する見逃せない侮辱発言です。F氏の発言は、事務局の一部のグループを代弁・代表する形でなされたと考えられます。またもし同じ認識である場合、それは具体的にはどういう事実を指すのですか。その道徳的非難の根拠を教えてください。
(2)執行部にそういう問題があるとすれば、その最大の責任者は会長である八木秀次氏であるということになります。ところで、あなたは、その八木会長と、その日の夜から連れ立って中国旅行に出かけられました。その旅行は、もともと福原氏が企画・提案したものだそうです。そこで伺いますが、もしあなたがF氏と同様の認識を持っているとするならば、そのように道徳的な非難をされた八木会長と連れ立って外国旅行に出かけることとはどう両立するのですか。それとも、八木会長は、人間性に欠陥のある執行部から除外されるのですか。そうだとすれば、その判断は誰のどういう情報に基づくものですか。
(3)つくる会の事務局勤務員が、会長、副会長、理事、監事などの会の役員人事に口出しすることは不適切な行為だと思いますか、それとも別の考えをお持ちですか。お考えをお聞かせ下さい。
恐れ入りますが、以上の3項目について、回答は項目別に、文書で、12日正午までに、[藤岡氏の自宅の電話番号]までファックスにてお願いいたします。
(以上)
●(資4料)平成18年1月11日付「土井郁麿事務局員の回答」
平成18年1月11日
藤岡 信勝 先生
新しい歴史教科書をつくる会 事務局
土 井 郁 麿 印
「F氏の発言についての質問」に関するお伺い
いつも「つくる会」活動を中心に大変にお世話になっており、心より感謝を申し上げます。
さて、1月10日にFAXにて「新しい歴史教科書をつくる会副会長/事務局再建委員会委員/藤岡信勝」とのお名前で事務局員・F氏に向けて「質問」が発せられました。さらに同11日、他の事務局員に対し「事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針の参考にするため」ということで、同じく再建委員会委員・副会長のお名前で藤岡先生が出された「F氏の発言についての質問」について、取り急ぎ「お伺い」を申し上げます。
といいますのも、聞き及ぶところでは、去る12月15日の時点で藤岡副会長ご同席の事務局における会合において、「事務局再建委員会」は解消された旨、八木会長よりお話があったと他の事務局員より聞いております。(土井自身は12月15日の会合は出席しておりませんので後から聞きました。)
ということは、「事務局再建委員会」が解散した以上、FAXをいただいた藤岡副会長の「質問」は正確には「再建委員会委員」ではなく藤岡「副会長」個人からの「質問」ということになります。そうなりますと、この「質問」は執行部や理事会などの意向をふまえた上での「質問」ではないと考えられます。「執行部」などの正式な要請であるとはどこにも書かれていないからです。
すなわち、最高機関である理事会により問題を任されていた「再建委員会」はすでに解散し、しかも執行部や理事会などの意向とは直接に関係が無い「質問」だと判断できますから、こうした特定の事務局員に向けられた個人質問に対して即座に「回答」するのが事務局員として本当に正しい行為となるのかどうか、果たしてどう対処するのが事務局員のとるべき行動なのかは、これはすぐには見当がつきかねます。
それに、土井のように直接聞いていない話について正確を期した文書で簡潔にお答えするためには相当多くの時間と労力を割かなければならず、とくにFさんの名誉や執行部の先生方の名誉、果ては八木会長の名誉にまで問題が及んでおり、もちろん自分らの事務局員の責任にも大きく関係する重要な「質問」であり、ここは熟慮に熟慮を重ねた上で時間をかけてお答えするのはやむを得ない事態であると考えますが、それでは事務局の通常の日常業務にまで支障をきたすという職務停滞の事態に陥ってしまいます。
それに、なぜ回答期限が翌日の12日正午までなのでしょうか。「事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針を考える参考にする」とお書きになっている趣旨からしても、軽々にお答えできる「質問」でないことは明瞭です。去る10月以降の経緯をふり返りながら慎重にも慎重を期した上でお答えすべきなのでしょうが、しかし、そもそも問題を専管していた「再建委員会」はすでに解散しているのですから、これでは取り急ぎ回答するのが適当な行為かどうか、事務局員などに判断がつかないというのはどうにも仕方がないことではないでしょうか。
12日正午が提出期限というのが、今度行われるという執行部会や理事会などの材料として藤岡副会長が「質問」されているのだとすれば、これは正確にお答えする必要も出てまいります。しかし、この点でも、問題が審議されるはずの執行部や理事会などの承認や許可を得た上で藤岡副会長への回答とするのが本来ならば、手続き上、正しく誠実な手順となると考えます。
これらはおそらく出すぎた事務局員の言い分であり、誠に僭越な言動とは存じますが、やはり今回の藤岡先生の「質問」は回答をあまりに急ぎ過ぎているのではないかと失礼ながら愚考いたします(ちなみに的場氏は11日体調を崩してお休みです)。
繰り返しますが、当日午後2時過ぎに「質問」して翌日正午まで、実質22時間以内に「文書」で回答を求めるということですが、これはあまりに性急であり、これでは日常業務をストップしてまで綿密に回答書を作るしかありません。
しかも、業務に支障を来たしてまで事務局員に「質問」に答えさせる権限が執行部なり理事会などから藤岡副会長に特に与えられていないようですから、それならば事務局員の立場としては、このような重要かつ微妙な問題に対してすぐに対処してよいものかどうかは、結局は判断がつきかねるのはやむを得ない事情であると存じます。
それとも、これらは会則上、副会長には最初から権限が付与されているのでしょうか。条文から権限があると見なされるものなのでしょうか。あるいは、過去にそうした慣例や慣行が何度かあったのでしょうか。
そうであるならば話はまったく別ですが、しかし周囲に聞いてみましたが、現在の事務局員にはすぐには判断がつかない問題だと思われます。
誠に申し訳もありませんが、どう考えても早急にお答えすべき「質問」なのかどうかはすぐには見当がつきかねます。
また、藤岡副会長がどのようなご意向から「質問」を発せられたのか、「参考にする」程度だとすれば、これも誠に僭越ではありますが、藤岡副会長が事務局にお出でになるなり、別の場所に集合をかけるなり、あるいは執行部として各自を呼んで口頭でゆっくりお聞きいただくなり、もっと別の良い対処法があるはずではないかと恐縮ながら拝察をいたします。
藤岡先生は、今まで事務局員との間で様々な話し合いを数多く続けてこられ、「事務局長代行職」までお勤めになり、他の事務局員と共に多くの業務をこなしてこられた時期もあったのに、突然、特定の事務局員に限って驚くような「質問」を発して他の事務局員にも「文章」の回答を早急に求めるというのは、一体どうした事態の変化なのでしょうか。
また、なぜ「文書」回答のような後の証拠となってしまい、それゆえ慎重にならざるをえない回答をそんなに急がれるのでしょうか。
もうすでに、土井などの想像を超えた事態となっているのでしょうか。
長くなりましたので以上をまとめますと、
① 藤岡副会長が日常業務に支障をきたす「質問」を特定の事務局員に発して、性急に「文書」の回答を求めておられるのは何の権限に基づくものなのでしょうか。
② 当日午後に「質問」して翌日正午までに急いで文書で回答を求めるのは、いったい何故であり、何のためなのでしょうか。誠に僭越ですが、別のもっと穏当な手法をお考えいただく方が良いのではないでしょうか。
③ このような重要な「質問」を副会長が執行部や理事会と関係なく事務局員個人に向けて業務中に発し、早急に回答を求めた事例が過去にあるのでしょうか。
④ こうした「質問」に即座に回答すべきなのかどうか、事務局員でもすぐに判断できる明瞭な問題であると、どのような根拠や慣例などから判断されたのでしょうか。
これらを明確にお示しいただいて「質問」をしていただかなければ、事務局員として業務を後回しにしてまで急ぎ回答の「文書」を作成するのは、職責上、無責任な行動となります。といって、藤岡先生から「文書」による正式な回答が求められている以上、適当にお答えするというのもまことに無礼な対処となりますので、土井としてもたいへん困惑する事態に立ち至っております。なにとぞ、藤岡副会長には是非とも上記の「お伺い」にお答えいただきたく存じます(もちろん何か機会に簡単な御回答でも結構でございます)。
以上は、業務に差しさわりのない時間を見て、急遽作成したまとまりのない文書であります。たいへん恐縮ではございますが、何らお答えせずに無視してしまう、あるいは簡単な回答で済ませてしまうのは、藤岡先生に対してたいへん不誠実な行為でしかなく、きわめて失礼に当たると考えましたので、取り急ぎ「お伺い」をさせていただきました。
何卒、宜しく諸事情をお察しいただき、御容赦をたまわりますよう御願いを申し上げます。
以上でございます。
(手書き)
●(資料5)平成18年1月12日付「高橋雄二事務局員の回答」
平成18年1月12日
藤岡信勝 様
新しい歴史教科書をつくる会
事務局 高橋 雄二
突然のこのような文面を頂きまして、恐縮すると共に大変驚いております。
まず、12月15日に引継ぎのため藤岡先生が参加された報告会がありました。その会の中で八木会長が「その日をもって、10月28日時点に戻す」とお話になりました。となりますと、事務局再建委員会は解散ということになります。藤岡先生が未だにその肩書き(事務局再建委員会 委員)を使われるのはなぜでしょうか。
さらに、この質問状は事務局員全員でなく、なぜ特定の人にのみ送られてきたのでしょうか。個人間でこのような文面のやりとりを行うのは組織としては不適切であり、不健全な前例と成ってしまうことを危惧致します。充分ご注意されていると思われますが、本来であれば事務局長もしくは事務局次長に意見を求めることが適切だと考えますが、先生はどのように思われますか。
文面の中でF氏が「執行部のやり方は非人間的である、または人間性に欠陥があるという趣旨の発言をした」と書かれていますが、そのことを侮辱発言と捉えているのは執行部の総意であるのか、副会長一個人であるのか不明瞭です。また、執行部に対して侮辱する暴言を吐いたとするならば、何人もの面前ですから、その不適切な発言について藤岡先生からF氏にその場で訂正を求めるべきで、なぜ今頃になりそのことを取り上げ、しかも文面で回答を求めるのでしょうか。
またこの質問状は執行部・理事会等の承認を得た上で行われたものなのでしょうか。もし副会長として個人的な意見を求めているとすれば、その質問について無責任にお答えすることはできませんし、時間的(12日正午まで)にも業務上差し支えがありますので大変失礼かと思いますが、簡潔な回答に留めることをお許しいただきたく存じます。また詳細については1月16日の理事会の場でご質問頂ければ幸いです。
最後になりましたが、ご多忙にもかかわらず、わたしたち事務局員についてお時間をさいて様々なことを真剣に対応していただいたことを感謝申し上げます。蕪雑な文章であることをどうぞお許しください。
●(資料6)平成18年1月12日付「的場大輔事務局員の回答」
平成18年1月12日
藤岡信勝先生
新しい歴史教科書をつくる会 事務局
的場 大輔
1月11日付「F氏の発言についての質問」に関して
先生の教科書改善運動へのご尽力に心より敬意を表しますとともに、日頃より御指導御教授を賜り誠に感謝いたします。
さて、昨年は「つくる会」採択戦の末席を汚させていただき、大変有意義な時間と悔しい思いを同時に体験しましたが、「さあ4年後に結果を出してやるぞ!」と次の採択戦に眼を向け始めた矢先、「コンピューター問題」と「事務局の機能不全」の指摘があり、結果、事務局に相互不信や疑心暗鬼が渦巻く「異常事態」が発生したことはご記憶に新しいことと存じます。
私自身、新年早々不覚にも体調を崩してしまい、昨日(1月11日)までお休みをいただいておりましたが、心機一転して3年後の教科書改善に向けて「いざスタート!」と臨んだ本日の出勤早々、藤岡先生から「F氏の発言についての質問」という文章が送られてきておりました。まさに出鼻を挫かれたというべきでしょうか、今年も早々から教科書改善という大義から大きくかけ離れたことで忙殺されなければならないのかという虚無感が襲ってまいります。皆が力を合わせて教科書改善運動に取り組むことで、強いては日本再生にまで繋がる潮流を築く、その中心点に「つくる会」はなりうるはずだと信じていましたが、それは幻想だったのでしょうか。
残念ながら、藤岡先生のご質問に対して、満足していただけるような答えは出せそうにありません。まず第1に当該文章はどのような性質を持つ文章であり、どういった趣旨で書かれたのかがわからない為、答える意義を見出せないのです。「つくる会」副会長及び事務局再建委員会委員の肩書きで文章が作られていますが、「事務局再建委員会」は未だに存在しているのでしょうか。もし存在するのならば「事務局再建委員会」の意志に基づいた文章なのでしょうか。若しくは理事会や執行部会の意志に基づいた文章なのでしょうか。それならば私も「つくる会」事務局員の端くれとして明確にお答えしなければなりません。が、そうではなく藤岡先生からの個人的な話や質問ならば、勤務時間外にお願いしたいものです。
第2に会議中に、F氏が何を発言しようがしまいが、それはその日に清算されたことではないのでしょうか。F氏の発言に対して異議や不満があれば、その場において堂々と反論すれば良いだけの話であり、その時の発言を後日あげつらい、しかも特定の局員に対してのみ文章で質問状を送りつけるというのは感心できる行為ではありません。
第3にこれは個人的な感情というか、お願いと申し上げても良いかと思うのですが、私自身、もうこのような問題で時間を割かれたくないということです。「つくる会」の本分を心得、その為の活動に、微力ではありますが全精力を傾注させていただきたいのです。昨年の採択戦後から、八木会長の指揮のもと、「A団体」や「B団体」との連携強化の模索が始まっているのはご承知のことだと思います。事務方としてこのプロジェクトに関わっていますと、「つくる会」にとって如何に重要なプロジェクトかということが肌で感じられますし、そのような仕事ができることを光栄に思っております。八木会長や藤岡先生も同じだと思いますが、私たちはこの様な状況下でも、少しでも会の運動を推進すべく日夜微力を尽していることをどうかご理解いただきたいものです。釈迦に説法だとは思いますが、次回採択まではたったの3年しかありません。私たちがしなければならないことが山積しているのは、藤岡先生がよくご承知のことだと思います。昨年の採択戦の完全な総括も終わっておりません。今後3年間の前向きで具体的な方策もまだ聞き及んでおりませんが、そんな中でも私たちは前を向いて進んでいかなければならないのです。停滞や後退は許されないことだと考えています。出来る限り不毛な論議から遠ざかりたいと思うのは我儘なのでしょうか。
以上の理由から藤岡先生の質問状に対する回答は控えさせていただきます。粗雑な文章によるご無礼をお許しいただきますようお願い申し上げます。
以上
●(資料7)平成18年1月12日付「藤岡氏の各事務局員への言葉」
平成18年1月12日
F 様
的場 大輔 様
土井 郁麿 様
高橋 雄二 様
藤岡 信勝
小生の質問にご回答賜り、ありがとうございました。
質問内容の多くにご回答をいただけなかったのは残念ですが、それでも皆さんのお考えが分かった部分があり、貴重な資料とさせていただきます。
いろいろと誤解があるようですが、改めて機会を見たいと思います。
再度、ご返事をお書き下さいましたことにつき、お礼を申し上げます。
昨年12月15日の「会長声明」をめぐって、執行部会の中で八木氏が「裏切り者」扱いされて、追及され、孤立していくのと並行して、事務局の実態を八木氏に訴え、宮崎氏の事務局復帰を願って行動した若手事務局員たちが、藤岡副会長から文書攻撃を受けるという事態が発生していました。
昨年12月15日、「会長声明」実行のために八木氏とともに事務所に赴いた藤岡氏に対して、F事務局員は「執行部は人間を大事にしていないのではないか」と発言しました。すると、それから一ヶ月近くもたった今年1月10日、突然、藤岡副会長はこれを問題視しはじめ、会長に無断で、しかも、すでに解散された「事務局再建委員会」の名をかたって、F氏を始めとした若手事務局員に詰問状を送りつけ、一両日中に回答せよと迫ったのです。今日、ご紹介する資料は、その時の藤岡氏の詰問状と事務局員たちの回答です。
これは藤岡氏の異様さを関係者に深く印象づけた出来ごとでした。何故、一ヶ月近くもたってから突然問題視しはじめたのか? 何故口頭ではなく、文書を送りつけ、文書での回答を求めたのか? 何故、一両日中という短い期限を切ったのか? 相手の業務や迷惑を一切考えなかったのか? 何故、会長に相談しなかったのか? 何故、「事務局再建委員会」などという既に存在しない肩書きを使ったのか? 副会長が平の事務局員に質問状を送りつけるなどという前代未聞の行為を異常だとは思わなかったのか?等など。
それだけに、藤岡氏が事務局員たちの回答を受けて書いた「貴重な資料とさせていただきます」という言葉は、事務局員の間に、これから何をされるか分からないという恐怖心を呼び起こさずにはおきませんでした。
☆ ☆ ☆
●(資料1)平成18年1月10日付「藤岡信勝氏のF事務局員に対する詰問状」
F 様 平成18年1月10日
新しい歴史教科書をつくる会副会長
事務局再建委員会
藤岡 信勝
F氏の発言についての質問
副会長ならびに事務局再建委員会の一員として、事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針を考える参考にするため、次の質問にお答え下さい。
(1)去る12月15日、午前10時、八木会長と私が引き継ぎのためつくる会事務所に赴きました。そのとき、貴殿は、執行部のやり方は非人間的である、または人間性に欠陥があるという趣旨の発言をしました。これは執行部に対する見逃せない侮辱発言です。そこで伺いますが、それは具体的にはどういう事実を指すのですか。あなたの道徳的非難の根拠を教えてください。
(2)執行部にそういう問題があるとすれば、その最大の責任者は会長である八木秀次氏であるということになります。ところが、あなたは口を極めて道徳的な非難をされたその八木会長と、その日の夜から連れ立って中国旅行に出かけられました。その旅行は、もともとあなたが企画・提案したものだそうです。そこで伺いますが、八木会長は、人間性に欠陥のある執行部から除外されるのですか。そうだとすれば、その判断は誰のどういう情報に基づくものですか。
(3)つくる会の事務局勤務員が、会長、副会長、理事、監事などの会の役員人事に口出しすることは不適切な行為だと思いますか、それとも別の考えをお持ちですか。お考えをお聞かせ下さい。
(4)貴殿は12月末に事務局を退職し、郷里に帰られると伺っていました。ところが、1月20日まで勤務を延長されました。それは、会長または事務局長の懇願によるものであるという以外に考えられないものですが、一体、どのような理由で引き留められたのですか。
恐れ入りますが、以上の4項目について、回答は項目別に、文書で、12日正午までに、[藤岡氏の自宅の電話番号]までファックスにてお願いいたします。
(以上)
●(資料2)平成18年1月11日付「F事務局員の回答」
平成18年1月11日
藤岡 信勝 様
新しい歴史教科書をつくる会
事務局 F
まず初めに、個人間でこのようなやり取りがあることは組織として異常な状態だと考えます。それに加え、現在私は事務局での残務整理や引継ぎ等の業務で多忙な状況でお答えする時間的余裕がございません。以上の理由から文書による回答は控えさせていただきたく存じます。また、「事務局再建委員会」は12月15日の時点で解消されたものであると認識していますので、その点でも同様です。
質問内に誤解があるようですので、事実と異なっている点について訂正させていただきます。(1)に関して、私は当日「執行部は人間を大事にしていないのではないか」という趣旨のことを申し上げました。内容についてもその時申し上げた通りです。よって、「執行部のやり方は非人間的」、「執行部の人間性に欠陥がある」という趣旨の発言はしておりません。お聞き違いであろうかと思います。
尚、ご質問やご不明な点については、16日(月)の理事会には伺いますので、会議の前後にでも直接お尋ねいただければ幸いです。
最後に、尊敬する藤岡副会長とこのような形のやり取りをしなければならないことを大変残念に思います。今回の文章を見て私は本当に残念であり、ショックでした。このようなやり取りは事務局員の士気を下げ、相互不信感を招き、ひいては事務局の機能不全に陥ることを心から危惧しております。本来であれば、面と向かい、コミュニケーションを取ることが必要であり、それが相互信頼を築く人間関係だと私は信じます。そのことがつくる会の発展につながると思います。私達は私怨ではなく、教科書改善を通した教育の改革、日本の建て直しにこそ全力でエネルギーを注ぐべき時であると考えます。
以上
●(資料3)平成18年1月11日付「藤岡信勝氏の的場・土井・高橋各事務局員に対する詰問状」
的場 大輔 様 平成18年1月11日
(土井、高橋宛も同文)
新しい歴史教科書をつくる会副会長
事務局再建委員会
藤岡 信勝
F氏の発言についての質問
副会長ならびに事務局再建委員会の一員として、事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針を考える参考にするため、次の質問にお答え下さい。
(1)去る12月15日、午前10時、八木会長と私が引き継ぎのためつくる会事務所に赴きました。そのとき、F氏は、執行部のやり方は非人間的である、または人間性に欠陥があるという趣旨の発言をしました。これは執行部に対する見逃せない侮辱発言です。F氏の発言は、事務局の一部のグループを代弁・代表する形でなされたと考えられます。またもし同じ認識である場合、それは具体的にはどういう事実を指すのですか。その道徳的非難の根拠を教えてください。
(2)執行部にそういう問題があるとすれば、その最大の責任者は会長である八木秀次氏であるということになります。ところで、あなたは、その八木会長と、その日の夜から連れ立って中国旅行に出かけられました。その旅行は、もともと福原氏が企画・提案したものだそうです。そこで伺いますが、もしあなたがF氏と同様の認識を持っているとするならば、そのように道徳的な非難をされた八木会長と連れ立って外国旅行に出かけることとはどう両立するのですか。それとも、八木会長は、人間性に欠陥のある執行部から除外されるのですか。そうだとすれば、その判断は誰のどういう情報に基づくものですか。
(3)つくる会の事務局勤務員が、会長、副会長、理事、監事などの会の役員人事に口出しすることは不適切な行為だと思いますか、それとも別の考えをお持ちですか。お考えをお聞かせ下さい。
恐れ入りますが、以上の3項目について、回答は項目別に、文書で、12日正午までに、[藤岡氏の自宅の電話番号]までファックスにてお願いいたします。
(以上)
●(資4料)平成18年1月11日付「土井郁麿事務局員の回答」
平成18年1月11日
藤岡 信勝 先生
新しい歴史教科書をつくる会 事務局
土 井 郁 麿 印
「F氏の発言についての質問」に関するお伺い
いつも「つくる会」活動を中心に大変にお世話になっており、心より感謝を申し上げます。
さて、1月10日にFAXにて「新しい歴史教科書をつくる会副会長/事務局再建委員会委員/藤岡信勝」とのお名前で事務局員・F氏に向けて「質問」が発せられました。さらに同11日、他の事務局員に対し「事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針の参考にするため」ということで、同じく再建委員会委員・副会長のお名前で藤岡先生が出された「F氏の発言についての質問」について、取り急ぎ「お伺い」を申し上げます。
といいますのも、聞き及ぶところでは、去る12月15日の時点で藤岡副会長ご同席の事務局における会合において、「事務局再建委員会」は解消された旨、八木会長よりお話があったと他の事務局員より聞いております。(土井自身は12月15日の会合は出席しておりませんので後から聞きました。)
ということは、「事務局再建委員会」が解散した以上、FAXをいただいた藤岡副会長の「質問」は正確には「再建委員会委員」ではなく藤岡「副会長」個人からの「質問」ということになります。そうなりますと、この「質問」は執行部や理事会などの意向をふまえた上での「質問」ではないと考えられます。「執行部」などの正式な要請であるとはどこにも書かれていないからです。
すなわち、最高機関である理事会により問題を任されていた「再建委員会」はすでに解散し、しかも執行部や理事会などの意向とは直接に関係が無い「質問」だと判断できますから、こうした特定の事務局員に向けられた個人質問に対して即座に「回答」するのが事務局員として本当に正しい行為となるのかどうか、果たしてどう対処するのが事務局員のとるべき行動なのかは、これはすぐには見当がつきかねます。
それに、土井のように直接聞いていない話について正確を期した文書で簡潔にお答えするためには相当多くの時間と労力を割かなければならず、とくにFさんの名誉や執行部の先生方の名誉、果ては八木会長の名誉にまで問題が及んでおり、もちろん自分らの事務局員の責任にも大きく関係する重要な「質問」であり、ここは熟慮に熟慮を重ねた上で時間をかけてお答えするのはやむを得ない事態であると考えますが、それでは事務局の通常の日常業務にまで支障をきたすという職務停滞の事態に陥ってしまいます。
それに、なぜ回答期限が翌日の12日正午までなのでしょうか。「事務局の規律の現状と事務局再建の今後の方針を考える参考にする」とお書きになっている趣旨からしても、軽々にお答えできる「質問」でないことは明瞭です。去る10月以降の経緯をふり返りながら慎重にも慎重を期した上でお答えすべきなのでしょうが、しかし、そもそも問題を専管していた「再建委員会」はすでに解散しているのですから、これでは取り急ぎ回答するのが適当な行為かどうか、事務局員などに判断がつかないというのはどうにも仕方がないことではないでしょうか。
12日正午が提出期限というのが、今度行われるという執行部会や理事会などの材料として藤岡副会長が「質問」されているのだとすれば、これは正確にお答えする必要も出てまいります。しかし、この点でも、問題が審議されるはずの執行部や理事会などの承認や許可を得た上で藤岡副会長への回答とするのが本来ならば、手続き上、正しく誠実な手順となると考えます。
これらはおそらく出すぎた事務局員の言い分であり、誠に僭越な言動とは存じますが、やはり今回の藤岡先生の「質問」は回答をあまりに急ぎ過ぎているのではないかと失礼ながら愚考いたします(ちなみに的場氏は11日体調を崩してお休みです)。
繰り返しますが、当日午後2時過ぎに「質問」して翌日正午まで、実質22時間以内に「文書」で回答を求めるということですが、これはあまりに性急であり、これでは日常業務をストップしてまで綿密に回答書を作るしかありません。
しかも、業務に支障を来たしてまで事務局員に「質問」に答えさせる権限が執行部なり理事会などから藤岡副会長に特に与えられていないようですから、それならば事務局員の立場としては、このような重要かつ微妙な問題に対してすぐに対処してよいものかどうかは、結局は判断がつきかねるのはやむを得ない事情であると存じます。
それとも、これらは会則上、副会長には最初から権限が付与されているのでしょうか。条文から権限があると見なされるものなのでしょうか。あるいは、過去にそうした慣例や慣行が何度かあったのでしょうか。
そうであるならば話はまったく別ですが、しかし周囲に聞いてみましたが、現在の事務局員にはすぐには判断がつかない問題だと思われます。
誠に申し訳もありませんが、どう考えても早急にお答えすべき「質問」なのかどうかはすぐには見当がつきかねます。
また、藤岡副会長がどのようなご意向から「質問」を発せられたのか、「参考にする」程度だとすれば、これも誠に僭越ではありますが、藤岡副会長が事務局にお出でになるなり、別の場所に集合をかけるなり、あるいは執行部として各自を呼んで口頭でゆっくりお聞きいただくなり、もっと別の良い対処法があるはずではないかと恐縮ながら拝察をいたします。
藤岡先生は、今まで事務局員との間で様々な話し合いを数多く続けてこられ、「事務局長代行職」までお勤めになり、他の事務局員と共に多くの業務をこなしてこられた時期もあったのに、突然、特定の事務局員に限って驚くような「質問」を発して他の事務局員にも「文章」の回答を早急に求めるというのは、一体どうした事態の変化なのでしょうか。
また、なぜ「文書」回答のような後の証拠となってしまい、それゆえ慎重にならざるをえない回答をそんなに急がれるのでしょうか。
もうすでに、土井などの想像を超えた事態となっているのでしょうか。
長くなりましたので以上をまとめますと、
① 藤岡副会長が日常業務に支障をきたす「質問」を特定の事務局員に発して、性急に「文書」の回答を求めておられるのは何の権限に基づくものなのでしょうか。
② 当日午後に「質問」して翌日正午までに急いで文書で回答を求めるのは、いったい何故であり、何のためなのでしょうか。誠に僭越ですが、別のもっと穏当な手法をお考えいただく方が良いのではないでしょうか。
③ このような重要な「質問」を副会長が執行部や理事会と関係なく事務局員個人に向けて業務中に発し、早急に回答を求めた事例が過去にあるのでしょうか。
④ こうした「質問」に即座に回答すべきなのかどうか、事務局員でもすぐに判断できる明瞭な問題であると、どのような根拠や慣例などから判断されたのでしょうか。
これらを明確にお示しいただいて「質問」をしていただかなければ、事務局員として業務を後回しにしてまで急ぎ回答の「文書」を作成するのは、職責上、無責任な行動となります。といって、藤岡先生から「文書」による正式な回答が求められている以上、適当にお答えするというのもまことに無礼な対処となりますので、土井としてもたいへん困惑する事態に立ち至っております。なにとぞ、藤岡副会長には是非とも上記の「お伺い」にお答えいただきたく存じます(もちろん何か機会に簡単な御回答でも結構でございます)。
以上は、業務に差しさわりのない時間を見て、急遽作成したまとまりのない文書であります。たいへん恐縮ではございますが、何らお答えせずに無視してしまう、あるいは簡単な回答で済ませてしまうのは、藤岡先生に対してたいへん不誠実な行為でしかなく、きわめて失礼に当たると考えましたので、取り急ぎ「お伺い」をさせていただきました。
何卒、宜しく諸事情をお察しいただき、御容赦をたまわりますよう御願いを申し上げます。
以上でございます。
(手書き)
●(資料5)平成18年1月12日付「高橋雄二事務局員の回答」
平成18年1月12日
藤岡信勝 様
新しい歴史教科書をつくる会
事務局 高橋 雄二
突然のこのような文面を頂きまして、恐縮すると共に大変驚いております。
まず、12月15日に引継ぎのため藤岡先生が参加された報告会がありました。その会の中で八木会長が「その日をもって、10月28日時点に戻す」とお話になりました。となりますと、事務局再建委員会は解散ということになります。藤岡先生が未だにその肩書き(事務局再建委員会 委員)を使われるのはなぜでしょうか。
さらに、この質問状は事務局員全員でなく、なぜ特定の人にのみ送られてきたのでしょうか。個人間でこのような文面のやりとりを行うのは組織としては不適切であり、不健全な前例と成ってしまうことを危惧致します。充分ご注意されていると思われますが、本来であれば事務局長もしくは事務局次長に意見を求めることが適切だと考えますが、先生はどのように思われますか。
文面の中でF氏が「執行部のやり方は非人間的である、または人間性に欠陥があるという趣旨の発言をした」と書かれていますが、そのことを侮辱発言と捉えているのは執行部の総意であるのか、副会長一個人であるのか不明瞭です。また、執行部に対して侮辱する暴言を吐いたとするならば、何人もの面前ですから、その不適切な発言について藤岡先生からF氏にその場で訂正を求めるべきで、なぜ今頃になりそのことを取り上げ、しかも文面で回答を求めるのでしょうか。
またこの質問状は執行部・理事会等の承認を得た上で行われたものなのでしょうか。もし副会長として個人的な意見を求めているとすれば、その質問について無責任にお答えすることはできませんし、時間的(12日正午まで)にも業務上差し支えがありますので大変失礼かと思いますが、簡潔な回答に留めることをお許しいただきたく存じます。また詳細については1月16日の理事会の場でご質問頂ければ幸いです。
最後になりましたが、ご多忙にもかかわらず、わたしたち事務局員についてお時間をさいて様々なことを真剣に対応していただいたことを感謝申し上げます。蕪雑な文章であることをどうぞお許しください。
●(資料6)平成18年1月12日付「的場大輔事務局員の回答」
平成18年1月12日
藤岡信勝先生
新しい歴史教科書をつくる会 事務局
的場 大輔
1月11日付「F氏の発言についての質問」に関して
先生の教科書改善運動へのご尽力に心より敬意を表しますとともに、日頃より御指導御教授を賜り誠に感謝いたします。
さて、昨年は「つくる会」採択戦の末席を汚させていただき、大変有意義な時間と悔しい思いを同時に体験しましたが、「さあ4年後に結果を出してやるぞ!」と次の採択戦に眼を向け始めた矢先、「コンピューター問題」と「事務局の機能不全」の指摘があり、結果、事務局に相互不信や疑心暗鬼が渦巻く「異常事態」が発生したことはご記憶に新しいことと存じます。
私自身、新年早々不覚にも体調を崩してしまい、昨日(1月11日)までお休みをいただいておりましたが、心機一転して3年後の教科書改善に向けて「いざスタート!」と臨んだ本日の出勤早々、藤岡先生から「F氏の発言についての質問」という文章が送られてきておりました。まさに出鼻を挫かれたというべきでしょうか、今年も早々から教科書改善という大義から大きくかけ離れたことで忙殺されなければならないのかという虚無感が襲ってまいります。皆が力を合わせて教科書改善運動に取り組むことで、強いては日本再生にまで繋がる潮流を築く、その中心点に「つくる会」はなりうるはずだと信じていましたが、それは幻想だったのでしょうか。
残念ながら、藤岡先生のご質問に対して、満足していただけるような答えは出せそうにありません。まず第1に当該文章はどのような性質を持つ文章であり、どういった趣旨で書かれたのかがわからない為、答える意義を見出せないのです。「つくる会」副会長及び事務局再建委員会委員の肩書きで文章が作られていますが、「事務局再建委員会」は未だに存在しているのでしょうか。もし存在するのならば「事務局再建委員会」の意志に基づいた文章なのでしょうか。若しくは理事会や執行部会の意志に基づいた文章なのでしょうか。それならば私も「つくる会」事務局員の端くれとして明確にお答えしなければなりません。が、そうではなく藤岡先生からの個人的な話や質問ならば、勤務時間外にお願いしたいものです。
第2に会議中に、F氏が何を発言しようがしまいが、それはその日に清算されたことではないのでしょうか。F氏の発言に対して異議や不満があれば、その場において堂々と反論すれば良いだけの話であり、その時の発言を後日あげつらい、しかも特定の局員に対してのみ文章で質問状を送りつけるというのは感心できる行為ではありません。
第3にこれは個人的な感情というか、お願いと申し上げても良いかと思うのですが、私自身、もうこのような問題で時間を割かれたくないということです。「つくる会」の本分を心得、その為の活動に、微力ではありますが全精力を傾注させていただきたいのです。昨年の採択戦後から、八木会長の指揮のもと、「A団体」や「B団体」との連携強化の模索が始まっているのはご承知のことだと思います。事務方としてこのプロジェクトに関わっていますと、「つくる会」にとって如何に重要なプロジェクトかということが肌で感じられますし、そのような仕事ができることを光栄に思っております。八木会長や藤岡先生も同じだと思いますが、私たちはこの様な状況下でも、少しでも会の運動を推進すべく日夜微力を尽していることをどうかご理解いただきたいものです。釈迦に説法だとは思いますが、次回採択まではたったの3年しかありません。私たちがしなければならないことが山積しているのは、藤岡先生がよくご承知のことだと思います。昨年の採択戦の完全な総括も終わっておりません。今後3年間の前向きで具体的な方策もまだ聞き及んでおりませんが、そんな中でも私たちは前を向いて進んでいかなければならないのです。停滞や後退は許されないことだと考えています。出来る限り不毛な論議から遠ざかりたいと思うのは我儘なのでしょうか。
以上の理由から藤岡先生の質問状に対する回答は控えさせていただきます。粗雑な文章によるご無礼をお許しいただきますようお願い申し上げます。
以上
●(資料7)平成18年1月12日付「藤岡氏の各事務局員への言葉」
平成18年1月12日
F 様
的場 大輔 様
土井 郁麿 様
高橋 雄二 様
藤岡 信勝
小生の質問にご回答賜り、ありがとうございました。
質問内容の多くにご回答をいただけなかったのは残念ですが、それでも皆さんのお考えが分かった部分があり、貴重な資料とさせていただきます。
いろいろと誤解があるようですが、改めて機会を見たいと思います。
再度、ご返事をお書き下さいましたことにつき、お礼を申し上げます。
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